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お金のロジスティクスの重要性

孫子に学ぶ、「凡そ用兵の方は、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万、千里にして糧をおくるときは、即ち内外の費、賓客の用、膠漆の材、車甲の奉、日に千金を費やして、然るに後に十万の師挙がる。其の戦いを用いるや、勝つに久しければ即ち兵を鈍らせ鋭を挫く。城を攻むれば即ち力屈き、久しく師を暴さば即ち国用たらず。」

(現代語訳)

戦力を運用する方法は、戦車千台、武装兵士十万という規模で、千里の彼方に食料を輸送するときには、様々な経費等、一日で千金をも費やして始めて十万の軍隊を運用できるのだ。戦争を行うに際し、敵勝つまでの持久戦になれば、軍を疲弊させ、兵の指揮を失わせてしまう。敵の城を攻撃すれば長期戦になる。そうすれば、国家の経済も窮乏する。

(解説)

戦争には物的資源が必要である。しかもものすごいお金、食料、武器が必要になる。ロジスティクスが確保されていて、支援体制が整ってこそ、士気が高まる。しかし攻城戦になれば長期戦になり、疲弊する。そうして国の財政も危ういものになるので、戦争は慎重に判断して行わなければならない。長期戦が国家に利益をもたらすことはない。

お金をかけずに済む起業もあれば、お金をかけなければならない起業もある。そのお金のかけ具合は人それぞれ、事業やその規模によりけりだが、例えば飲食店を開業するにあたり、そこそこの規模で行うことを前提とすれば1,000万円程度は初期にかかってしまう。それをどのように調達するか、自己資金、友人や知人、親からの借り入れ、あるいは政府系金融機関からの融資等色々あるが、返済を必要とするからこそ、起業には慎重を期すべきであるということなのだ。

通常、お金のロジスティクス(借入)は概ね創業前や創業時がピークである。最初に借りてしまったから、返済できていないため、その後友人・知人・親・親類には追加で借りづらい。今まで借りていない人相手ならば借りられないこともないが。だから事業計画を立てた後、3か月~半年は赤字になることを覚悟して、その間に追加融資を必要としないように、予め借り入れをしておくべきだ。

創業時は自分も自信満々だから、お金を借りる時に強気で行ける。これが創業数か月たって、お客の入りが悪く、どちらかというと赤字の状況になると、弱気になってしまって、焦りも生じ、お金を借りる時に強気になり切れない。だから今一つ借り入れも上手くいかないことが多いのだ。お金が無くなると、疲弊が強まる。ある程度操業時には余裕を持ちたいものだ。

[教訓]

〇創業時にはなるべく余裕をもって借りておけ、強気に借りられるうちに。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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